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神風連の柔軟さ

以前にも掲載したが、神風連は狂信的で頑固な人々ではない。
信仰によって挙兵し、尊がかりな戦いを挑む無謀さすら描く事もある。その一方で、彼らの師でもあり、敬神党にとって党首とも言える林桜園大人をはじめ、蘭学という当時攘夷派が忌んだ学問を修め、他国情勢にも目を向けた、先進的な人々も居た。

加屋氏など殆どが蘭学などの外語について、排他的な見解を示し、同じく以前に記述した「洋書を広げていた木村弦雄を詰り、太田黒氏に仲裁された」一件にあるとおりであるが、首魁である太田黒氏は意外にこれを容認している事が和歌などから伺える。
最も、師である林大人が率先して学んだ学問であるから、彼に陶酔を受けた太田黒氏が認めないとは言い切れないが。

因みに、以下がその和歌である。

おのれ知る人にあれば夷らの仕業学びもあだならめやは
                     伴雄

彼の中には、何を吸収しようが、国人として根本さえしっかりしていれば問題提起する必要も無いし、害にはならぬという判断があったのだろう。
敵を知り己を知るという意味合いであろうが、それにしても“神風連”と蔑称され後にまで頑固者よと嘲られる彼らが実は進歩派といわれた横井小楠などよりも、柔軟に受け入れ自らに取り込んでいたという事が何度考えても面白く興味深い一面である。

歴史上では「勝てば官軍・・・」とある様に、勝ち組で描かれる事が多いものだが(近年は少しずつ敗者の歴史が取り上げられている様だが)こうして資料を紐解いていくと、今までとは違う角度で彼らを読み解き、歴史の裏を知る事が出来る。
興味を持つ事と、それを探求する事を今後も心がけて生きたいものである。

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東日本大震災

東電は、2号機の炉心を冷却するため、外部の防火水槽などから真水の注入を続けていた。水位が下がりはじめたため、枯渇した真水の注入の代わりに、同日午後、2号機も1、3号機同様、海水の注入を開始した。(読売)
気象庁は13日、東日本を襲った大地震のマグニチュード(M)をこれまでの8.8から9.0に修正、確定したと発表した。国内観測史上最大で、世界では4番目の規模。(時事)

東北などを中心に震災に見舞われた「東日本大震災」から3日経過したましたが、日が経つにつれ、その被害の深刻さと地震の凄まじさが明らかになっています。
職場の事業所があり、11日発生時に安否確認が難しい状況となり、非常に心配だったのですが、何とか皆家族ともに無事であると確認が取れ一つ安心している所であります。
まだまだ安否情報を求める人々の声が報道され、そんな中で遺体発見の報告もあるなど、日本にとって危機的な状況でもあると感じさせられます。

一日でも早く、不明者の捜索と生き残った人々の生活再興を祈るばかりです。
被災者支援の一環として義援金という形で協力したいと思います。

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第一、第二の神風連

「国民精神を失い、本を正さずして末に走り、その場しのぎの偽善に陥り、自ら魂の空白状態へ落ち込んでいくのを見た。
政治は矛盾の糊塗、自己の保身、権力欲、偽善にのみ奉げられた。
国家百年の大計は外国へ委ね、敗戦の汚辱は払拭されずにただごまかされ、日本人自ら日本の歴史と伝統を潰していくのを歯噛みしながら見ていなければならなかった。」

神風連の志士達を知り、そうした思想へと傾倒した三島氏の言葉である。彼のこの声は、当時の日本に対する憂いや憤りそのものである。後の自決にしても、神風連の加屋霽堅翁が当初成さんとした、政府に対する死諫と同じく、命がけの訴えであった。
当時以上に、現代は「日本固有の」垣根が取り払われ、チラホラと狭い枠組みで文化継承がかろうじて行われているところである。
彼らの言うところの“国民精神”は今どれ程残っているだろうか。
保身・権力欲・偽善・・・政治体制を見ても、それに対する関心度など鑑みても、果たして我々の国はこの先、日本という独自の文化や思想を守っていけるだろうか。
神風連烈士と三島由紀夫氏の第一、第二と続いた義挙に対し、単なる事変として流すのではなく、和歌や言葉の中にある“心”を知ることが日本の文化や歴史を遺すきっかけになろうかと思う。

冒頭の三島氏の訴えは、現代人に対しての警鐘と取れる。


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